アシッド映画館 1997.3

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先生 鳥居さん ボンちゃん 自分の感想
3.1
●オープニング
◎来週から2週間、ABCの工事の関係でお休み。ふとラジオをつけて「ザー」と流れてて「終わったな」と思わないように。
なので、春休み映画を早めに紹介している。
◎邦画の話題は『エヴァンゲリオン』一色。たまごっちと一緒。知らんオジサンまでが、記事にする。

◎そこで、ファンにとっては驚きと、そして「ああ、やっぱりな」というニュース。間に合わず。春やって、続きを夏やって、完結。
◎ニュースを聞いて、やっぱりな、と。
◎いろいろな事情を調べてから話そうと思ってた。配給が東映。東映はかつてのアニメブームのときに、若い男女が列を作ってた。こおんとこ、ソフト不足。当たらない。地味。そこで、久しぶりのヒット作。そこで、引き伸ばしてるんではないか？
◎「ヤクザもんもあれだし、『エヴァ』もわからんけど、まあ、庵野さん、一杯飲んで。作業よろしいから」
◎と思ってたんですけど、東映の宣伝部から聞いてきたら、上映するだけの権利だから、困る。そういう風に思われるのは心外。
◎そういう裏読みするやつがここにもいる。
◎天下の東映としてはそういう風に言われるのはかなわん。会見でも庵野さんに頭を下げさせる。
◎ここがすごいとこ。前売り券が売れた。これも東映の戦略かと思ってたけど。先にお金を入れて。
◎そこで異例の措置。気に入らん奴は春観なくてもいい。夏でも有効にすると発表。
◎並んで買ったコにしては、ツライですよ。
◎夏までに第5弾6弾7弾の前売り券を売って儲けようと。
◎それは先生のオチでしょ。
◎そうですよ。ウソですよ。

◎今日は、『エヴァ』において、ABCラジオではこの人以外にいないと。
◎ABCラジオにいなくなる。
◎その方をゲストにお呼びします。番組を立ち上げたボンちゃんにお入りいただく。
◎あー、どーもー。こんばんわー。
◎何か、声裏返ってるじゃないですか。
◎もーねー。最近映画観てないもんで。先生の話題についていけないんですよ。最後に見た映画がねー、確か、スタローン。『刑事ジョー ママにお手あげ』。
◎(笑)。
◎えーなー。それ。
◎あれは泣いた。ボロボロ涙流しながら「時間返せ」
◎(笑)。ほんとに久しぶりにこのメンバーでお送りできて。
◎もう、エラなったらしいやん。部長クラスと。
◎情報は仕入れとかな。『エヴァ』
◎もう、暴れるぞ、庵野。聞いてはいた。岡田さんの話とか。ガイナックスの知り合いの話「別に動いてませんよ。脚本は誰？セル画も描いてない」
◎庵野さんも動いてないけど、セル画も動いてない。また紙芝居のような最終回に。
◎言ってくださいよ、庵野さんに。
◎雲隠れするでしょうけど。
◎リスナーからは、庵野さんはそういう人という意見も。
◎アニメファンも甘い。あれはあれで良かったとぬかす。最初から意図された深いもんや。
◎そういう人に限って、等身大綾波に抱きついて。
◎1/1綾波が出たら、俺は買うよ。眼帯も付けよ。
◎『エヴァ』結局見えないままに公開。放送お休みの後に、また取り上げます。

●『ダンテズ・ピーク』
◎話題作ですね。
◎日米ほぼ同時公開。アメリカで１位を取れなかった。すごい迫力あるパニック映画。
◎火山ブーム。これから『ボルケーノ』も。
◎映像見る限り、バーッと家吹っ飛んで。『トルネード』のプログラムそのままやん。
◎(笑)
◎特撮はデジタルドメイン。ILMは『スター・ウォーズ』に全精力を注がざるを得ない。『スター・ウォーズ』を作るためにILMはできたんだから。新しい３部作にジョージ・ルーカスがかかった。トップダウンの命令。ここしばらくはILMの声を聞かなくなるような。『ジュラシックパーク』の続編もデジタルドメイン。
◎なるほど。『スター・ウォーズ』アメリカでずっと１位ですけどねえ。アメリカでも大パニック。
◎なので、プログラムは全然違うんですけど。『デイライト』とか、いろいろありましたけど。それに比べると人間ドラマを描こうとしてる。

◎主演はピアース・ブロスナンと、リンダ・ハミルトン。
◎ハマリ役って感じ。
◎ピアース・ブロスナンは地質研究者。何かおかしいので調査に。町は浮かれてる。アメリカで２番目に住みやすい町。地震が起きていて火山が噴火するかも、注意してくれ、とリンダ・ハミルトンに。リンダ・ハミルトンは女性町長。
◎だんだんと地震、火山噴火の兆候が。緊迫感。
◎リンダ・ハミルトンには子供。旦那は夜逃げ。おばあちゃんと4人家族。ピアース・ブロスナンが守っていく。

◎ドラマ部分がしっかりしてる。ピアース・ブロスナンが久しぶりに町にやってきて、女の子とも仲良くなれた。リンダ・マヒルトンも男の人に声をかけられるのは久しぶり。仕事が終わって飲みに行こう。ちょうどいいときに、近所のおばさんがジャマしたり。チューしかけるけど、できない。
◎はじめに、裸のカップルが出てきて、温泉に入ってるんだけど、温泉が沸騰しすぎて死んでしまうというシーン。(笑)。そのシーンでも女の人の裸は見せない。
◎誰が見てもいいように、極力エッチな部分は無くそうと。
◎エッチな部分は無くても、残酷ですやん。
◎若者たちが全身やけどで死んで、プカプカ浮いてるんですよ。
◎煮えていくんでしょ。エグイなあ。

◎2人のロマンスの展開。いい雰囲気になるんだけど、ジャマが入る。
◎ちっちゃい映画やなあ。
◎キュンとなるんですよ。
◎あーそー。そんなことで。

◎噴火のクライマックスになるというときに、二人もクライマックスになってくる。
◎ピアース・ブロスナン、ついに彼女の家に行き、リンダ・ハミルトンも胸をはだけて「男の人とこんなことになるのは久しぶり」息遣いが荒くなってくる。ピアース・ブロスナン、嫁さんはかつて火山の事故で失っていた。悲しみのため、落ちぶれて酒びたりの日々だった。やっと好きな女にめぐり逢った。
◎もうガマンできへん！ってときに地震が起きる。俺のダンテズピークが噴火する前に、本物が噴火してもーたー！
◎そんだけかい！
◎リンダ・ハミルトンが「私は休火山だけど、活火山にしてー！」という目で見るんですよ、ボンちゃん。
◎そんな台詞が？
◎無いんですけど。言うねん。ホンマに。
◎そんな映画なんや。で、ウリャウリャってしてるときに、あー気持ちええ。その快感を味わってしまったら今度、火山が無いとこで、できない。
◎火山症候群に陥ってしまう。
◎爆発しそうな火山みつけては2人で。ウワー、気持ちええ、って『クラッシュ』や。
◎火山が爆発して火山弾が飛んでくるんですけど、僕はなぜかウディ・アレンの『セックスのすべて』で精子たちがトンネルからウリャウリャって出てくるシーンを思い浮かべた。
◎モンティ・パイソンでもそう。汽車がトンネル入って、火山が爆発。そして男がベッドでタバコ吸ってるカットに変わって。
◎2人のクライマックスが、火山のクライマックスにピッタリ一致しているというね。
◎どこがドラマ部分が良くできてる、よ。
◎時制の一致じゃないですか。
◎時制の一致って。
◎んでね、ガラスがあって、リンダ・ハミルトンの顔が映る。ガラスの向こうには火山。思わせぶりに描くカット。

・・・このくだり最高！さすがアシッド！

◎デジタル・ドメインはジェームズ・キャメロンが作った。そしてリンダ・ハミルトンはキャメロンとイケイケです。
◎イケイケというか、ほとんど妻。
◎プロデューサーはゲイル・アン・ハード。キャメロンの前の妻。
◎この3人で仕事してるってとこがまた、すごい微妙な関係。
◎ひょっとしたら、ゲイル・アン・ハードの「私も久しぶりに燃えさせて」という重いが込められてるんではないか。
◎いや。先生それは絶対無いと思う。真人間なろうや。
◎何でーな。ボンちゃんに下ネタあかんと言われようとも、今日は言わせてもらおうと。
◎真人間なろうや。俺も調査報道行くからね。今度。
◎行かへん行かへん。
◎とりあえずワシントンに出張して、ボブ・ウッドワードとバーンスタインに学ぼうかなと。いい報道番組を生み出して。
◎テレビ製作にいかれるんですね、って「せいさく」の「せい」が製造の製で、工場に行くんやなと。

◎しかしね、ピアース・ブロスナンの顔が信頼できない。こんな濃い男前。地震来るとか噴火するとか言われても。僕だったら、バチャッと閉めます。
◎もう来ないでって。
◎いりません。もう、いりません。
◎子供連れで、泣き落としの作戦で来たりして。
◎でもね。ピアース・ブロスナンの声を聞かなかった人は、どんどん死んでいくんですよ。
◎いやですね。
◎パニック映画の王道ですね。

◎そういえばあなたも行くそうじゃないですか。ばんばんと行く・・・
◎エアーズロック・・・ほんとはいけないんですけど・・・コンコンコン・・・

◎でも先生。『ツイスター』とちょっとかぶるんでしょ。
◎『ツイスター』は竜巻を追いかける。普通の人には理解できない竜巻きフェチの話。今回は、完全に逃げようとする。子供を助けるために山の中に入ってしまって、家族が孤立してしまう。密室ではないけど、脱出劇。
◎テーマパーク的。次から次へ難題。さまざまな知恵を使ってくぐりり抜けていこう。分かりやすく作ってる。
◎どっちかというと『タワーリング・インフェルノ』『ポセイドン・アドベンチャー』
◎またパニック映画ブームが来るんですか？
◎これからは惑星衝突ブーム。
◎『妖星ゴラス』ですか。
◎そう、ゴラス。かつて『メテオ』というのもあったんですけど。地球にぶつかる惑星を何とかしよう。
◎また、南極にロケット作ってビシューって地球を動かして。
◎科学を無視したような。ぶっ飛びで良かったんですけど。

◎期待大ですね。
◎エンディングもちょっとひねってあるんですよ。

●『ジャック』
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